『遠き思い出と共に。』
少年誌故のパワーインフレ?とでも言うべきか、
最強のカイオウを斃してしまったケンシロウにとって最早敵無しで物語自体が凋んでゆくのですが、
それすらも跳ね飛ばす勢いがありますね。
ケンの記憶が失われてしまうのですが、あれって遙か昔、シンによって記憶喪失の秘孔を打たれたからなんじゃないでしょうかね?
ヒョウも記憶を失っていたそうだし、あんな七つの傷を付けられた日には…。
ところで北斗の拳のテーマは愛とあります。
それが露出されている感がありますが、ジャンプの友情、努力、勝利というフレーズが如何に虚しいかと。
正義でなく「愛」を語ろうとする所が斯くも業深きものではないでしょうか。
ケンは地獄に行くとでも言っていますし、それに自ら墓など要らぬと。
穢い役回りは己一人で十分なのだろうか、感慨深いものがあります。